月別アーカイブ: 2009年11月

所報第4号の発行、12月20日の地球社会論研究部会、1月17日の新春講演会について

中西 治

皆さん

間もなく師走です。

『地球宇宙平和研究所所報』第 4 号の編集・校正が終わり、昨 11 月 28 日に印刷・製本にまわりました。2009 年 12 月 15 日の研究所設立 8 周年記念日までにお手元に届きます。研究所員 (正会員と賛助会員) に各一冊贈呈します。

執筆者、編集・装丁・校正・印刷・発送にかかわるすべての方々に厚く御礼申し上げます。

この号に私は論文「現代の再検討-ロシア革命を中心として-」を寄稿しました。この論文について、 12 月 20 日 (日) 午後 2 時から 4 時まで横浜洋光台の研究所事務所で開催される地球社会論研究部会研究会で私が報告します。参加費は会員・非会員を問わず無料です。遠いところですが、是非、お出かけ下さい。

研究会終了後、午後 4 時〜 6 時に都合のつく方で簡単な忘年会を開催します。それぞれ、お好みの飲み物と食べ物を一人分ご持参下さい。

年が明けて、 2010 年 1 月 17 日 (日) 午後に横浜駅西口のかながわ市民活動センターで新春講演会を開催します。講師は中国武漢大学国際関係研究院 (大学院) 日本研究中心執行主任熊沛彪教授です。日本語で講演します。その後に恒例の新年宴会をおこないます。

友人の方々から近しい人びとのご不幸をお知らせいただきました。遅ればせながら心からお悔やみ申し上げます。

寒さが厳しくなります。年末年始、くれぐれも御身大切にお過ごし下さい。

第5回グローバル・アカデミー報告

岩木 秀樹

2009 年 11 月 15 日 (日) 13:30 から 17:00 まで、横浜市青葉区区民活動支援センター会議室 2 ・ 3 で、第 5 回「グローバル・アカデミー  GA (地球大学院)」を行いました。 11 名が参加され、有意義な議論をすることが出来ました。

1 コマ目 (13:30-15:05) には岡田邦生さん (ロシア NIS 経済研究所) が「日ロ経済関係の現状と展望」を、 2 コマ目 (15:15-17:00) には木村英亮さん (横浜国立大学名誉教授) が「ソ連経済における市場経済  中国の体制をどう見るか」を発表しました。地球宇宙平和研究所では来年度にロシア訪問を予定しており、タイムリーかつ 2 人の違った視点の発表によりロシアを見ることができ、興味深いものとなりました。

岡田さんの発表では、細かな数字や図表を用い、ロシアの現状と今後がわかりやすくパワーポイントを使用して報告されました。ロシア経済における総輸出額の 65% をエネルギーが占めており、近年まで原油高を背景に高い成長率を誇っていました。リーマン・ショック以後は、他の資本主義諸国と同様に経済的停滞を経験したが、依然として産出量も埋蔵量も豊富な資源大国であることに変わりはない。日本からロシアへの輸出は自動車が急激に増えており、日本への輸入は石油が増大している。今後、サハリンや北東アジア地域のパイプライン設置により、さらなる日ロ関係の緊密化が望まれる。

木村さんの発表では、これまでのソ連史研究に触れながら、市場経済という観点からソ連の社会主義を再考し、弱肉強食の新自由主義へのオルタナティブを提供するものでした。ソ連史においても市場経済はすでに試みられており、最初はネップによるもの、第二は利潤導入などのコスイギン改革、第三はゴルバチョフ改革であった。ソ連邦の崩壊は一国社会主義の破綻であり、本来社会主義とは国際的なものであり、またそれが経済状況にも適していることは様々に議論されてきた。ソ連の社会主義を当時の国際的・国内的状況を踏まえて理解することが大事であり、社会主義経済 70 年の経験を今後も貴重な財産とすべきであろう。

お二人の発表は、かたやロシアのあるべき資本主義の大きな可能性を示すもの、かたや社会主義経済の有効性とその遺産の正当な継承を訴えるものであり、一見水と油と考えられがちである。しかしいずれも、現在の金が金を生む行き過ぎた新自由主義経済を乗り越える第三の道を志向しているように思われた。質問や意見もそのそうなものが中心だった。人々の自由な意志や労働を保証しながら、生産力を高めつつ、環境にも配慮し、公正で公平な社会のための福祉・教育・医療等のセイフティーネットを強くしていく社会が望まれるだろう。またそれらは時代的・社会的条件の中で行われることも心に留めなければならない。

今年度から始まったグローバル・アカデミーも無事 5 回終了することができました。お忙しい中報告を引き受けていただいた講師の皆さん、また議論に加わっていただいた参加者の皆さん、大変有り難うございました。来年度へ向けて、ぜひ様々なご意見をお寄せください。個人的には、もっと議論の時間をとる、テーマを決めて行う、身近な地域で複数のグローバル・アカデミーを行うなどを考えております。今後とも何卒よろしくお願いいたします。

オバマ大統領の演説について

中西 治

2009 年 11 月 14 日午前 10 時 10 分頃から 30 分間ほど、オバマ米国大統領のアジア政策についての簡潔な演説を NHK テレビで拝見・拝聴しました。私も簡潔に感想を述べます。

第一は、オバマ大統領が日米の友好関係の重要性を強調されたことを歓迎します。このところ「日米同盟」が喧伝されていますが、私は「日米同盟」とは「日米軍事同盟」ではなく、「日米友好同盟」であると考えています。それが 21 世紀のあるべき「日米関係」です。

第二は、沖縄の普天間基地について米国はこれまでの立場を大きくチェンジし、普天間基地を撤去すべきです。日本人の多くがオバマ大統領に期待しているのはこのことです。 1945 年 8 月の敗戦後の軍事占領とそれに続く日米安全保障条約によって、日本には、すでに 64 年余にわたって米軍基地が存在してきました。もう十分であると思います。

第三は、オバマ大統領が朝鮮戦争の完全終結と朝鮮半島の非核武装化および米朝国交の正常化によって、アジア・太平洋地域の平和と安定のため、また、核のない世界を実現するために大きな成果をあげられることを心から望んでいます。