月別アーカイブ: 2009年1月

研究会の発表者募集

岩木 秀樹

下記のように、「平和の歴史・思想・現在」研究会と沖縄訪問結団式を開催いたします。また研究会後、懇親会も予定しております。

つきましては研究会での発表者を募集しております。発表時間は30分程度で、テーマは沖縄問題以外でも結構です。

希望者は1月31日までに、岩木までご連絡ください。

平和の歴史・思想・現在」研究会・沖縄訪問結団式

日時:2月15日(日)午後3時から5時まで
場所:八王子市市民活動支援センター 会議室

京王八王子駅とJR八王子駅の間にあり、八王子保健所の向かいのビルの5階八王子市市民活動支援センター
〒192-0083 八王子市旭町12番1号 ファルマ802ビル 5階
電話:042-646-1577
http://www.shiminkatudo-hachioji.jp/shien-center/

参加費:会員無料 非会員300円

オバマさんの大統領就任演説を聞いて

中西 治

オバマさんの大統領就任演説は、アメリカ合衆国大統領の重責を担った 47 歳の人間が、その重みに必死に耐えようとしている重苦しいものであった。それは選挙運動中の歯切れの良い、華やかな演説とは異なっていた。聴衆の反応も重苦しく、熱狂的な拍手はなかった。

なぜか。それは現在の米国がかかえている問題が余りにも多く、重く、米国民が「重大な危機にある」からである。

第一は「戦争状態」である。「敵は憎悪と暴力のネットワークを持っている」という。これに対して「イラクから撤退し始め、イラク人に国を任せる。そして、アフガンの平和を取り戻す。」という。アフガンの平和をどのようにして取り戻すのか。聴衆が聞きたかったのは、それである。

第二は「経済状態」である。「その原因は一部の人々のどん欲さと無責任さにあるものの、私たちは困難な選択を避け、次世代への準備にも失敗している。」という。これに対して「新しい職場の創造だけでなく、成長のための新しい基盤を作らなければならない。」という。どのようにしてか。ニューヨーク株式市場の反応はダウ工業株 30 種平均の 332 ドル安、8000 ドル割れの急落である。

オバマさんは「私たちが成功するか否かは、労働と誠実さ、勇気、フェアプレー、忍耐、好奇心、忠誠心、愛国心にかかっている。」という。その通りである。しかし、米国民がオバマさんを大統領の座につけたのは、現実に戦争を止め、平和を回復し、経済を繁栄させ、生活を良くするためである。地球上の多くの人々が望んでいることもそうである。オバマさんはこの民衆の要望に実際に応えなければならない。

木畑洋一さんの新春講演会案内

中西 治

2009 年 1 月 11 日 (日) 午後 5 時 15 分ー午後 6 時 45 分 (開場午後 5 時) 、いつもの横浜駅西口下車徒歩 5 分のかながわ県民センター (電話 045-312-1121) 711 号室で地球宇宙平和研究所恒例の新春講演会を開催します。

講師は 2007 年 2 月まで東京大学大学院総合文化研究科長・教養学部長を務められた東京大学教授の木畑洋一さんです。

木畑さんは 2008 年に『イギリス帝国と帝国主義』 (有志舎) を上梓され、韓国の車河淳さんと共編で『日韓歴史家の誕生』を出版されました。

「現代世界と帝国・帝国主義研究」という題で講演されます。

参加費は研究所会員無料、非会員 500 円です。

講演会後にこれまた恒例の新年宴会をおこないます。場所は県民センター向かいのビル地下一階津多屋 (電話 045-290-1682) です。会費は 3000 円ほどです。

講演会・宴会ともどなたでも参加できます。講演会また宴会だけの参加も大歓迎です。お気軽にお出で下さい。お待ちしています。

謹賀新年

中西 治

2009 年の新春、おめでとうございます。

新しい年は、過剰生産恐慌と金融恐慌が重なった、全般的経済恐慌のなかで始まりました。1929 年 10 月 24 日のニューヨーク・ウォール街の株価大暴落で始まった世界経済恐慌以来 80 年振りです。 100 年來というのは、あの人の四捨五入した大雑把な造語です。

物が有り余り、生産を縮小しているのに、食べる物がなく、飢えに苦しむ人がいます。

働きたくても仕事がなく、住む家もなく、路頭に迷う人がいます。マネーゲームで大儲けをしている人がいる一方、大損をしている人がいます。これが資本主義です。

私は、コロンブスがアメリカに到達した 1492 年以降の近現代を、次の四つの時期に分けています。第一は、1492 年から 1776 年のアメリカ独立宣言までの時期です。ヨーロッパの国々が南北アメリカ大陸をはじめ地球上の各地を植民地にし、地球を一つに結びつけていきました。第二は、1776 年から 1917 年のロシア革命までの時期です。アメリカ合衆国をはじめとする国がヨーロッパの先進国の支配から脱し、独立していきました。第三は、1917 年から 1991 年のソビエト体制の崩壊までの時期です。ロシアをはじめ中国、ベトナム、キューバなどで社会主義をめざす新しい体制が誕生しました。イタリア・ファシズム、ドイツ・ナチズム、日本軍国主義がソビエト、中国などに戦いを挑み、敗北しました。第四は、1991 年から今日までの時期です。ロシアをはじめとする国で社会主義をめざす体制が崩壊し、米国をはじめとする国で資本主義体制が大きく揺らいでいます。

地球上の各地で人々は、20 世紀の資本主義と社会主義の経験に学びながら、21 世紀にふさわしい新しい体制を模索しています。

変革の波は地球全体に及んでいます。米国ではオバマさんが大統領に当選し、息子ブッシュ大統領の政策を変えようとしています。日本では第二次大戦後長い間続いた自由民主党政権が 1993 年に崩壊し、連立政権の時代に入りました。 2007 年の参議院議員選挙で民主党を中心とする野党が勝利し、多数派となり、自民党を中心とする与党が敗北し、少数派に転落しました。 2009 年中におこなわれる衆議院議員選挙でも同じような結果になるでしょう。日本国民は変化を求めています。

日本国憲法第 9 条を積極的にまもる政府をつくり、平和に徹した内外政策を実施し、経済の発展と国民生活の安定・向上をめざすべきです。

地球上には国内問題を平和的に解決する方法がまだ確立していないところがあります。ネパールでは民衆が武器をとって戦い、選挙でも勝利し、王政を打倒しました。タイでは政権をめぐって民衆同士が争っています。アフリカでは内戦が続いています。インドではテロ事件が起こっています。社会を平和的に変える制度を確立することが必要です。

国際問題については、紛争問題を平和的に解決することが可能になりつつあります。台湾問題は中国大陸と台湾との直接交流が拡大し、平和的に調整されつつあります。朝鮮問題もジグザグの道を歩んでいますが、南北朝鮮の統一は既に始まっており、米国と朝鮮との関係も正常化しつつあります。イラク戦争も山を越えました。米国はアフガン戦争からも手を引くことになるでしょう。

緊急の課題は、アラブとイスラエルの紛争を平和的に解決し、両者の共存を図ることです。

150 億年前に宇宙が始まり、140 億年前に銀河ができ、46 億年前に地球が生まれ、700 万年前に人類が誕生しました。その人類が 4 万年前にホモ・サピエンス (知恵の人) に進化しました。人間は 1 万年前に植物の栽培と動物の飼育を始めました。 5000 年前に文明が誕生しました。ユダヤ教の聖書は 3000 年前から語り継がれてきたと言われています。 2500 年前に人間の知恵と知識が開花しました。

孔子、ソクラテス、ブッダなどが現れました。イエスが誕生するのは 2000 年前、ムハンマドが活躍するのは 1400 年前です。これらの人々はそれぞれに人間の生き方を説きました。ユダヤ教、儒教、ギリシア哲学、仏教、キリスト教、イスラームなどの登場です。異なる思想・信条をもつ人々が平和に仲良く生きていくためには、思想・信条の多様性を認め、これらの思想・信条に共通する人間に対する愛を、異なる思想・信条をもつ人にも及ぼすことが必要です。

21 世紀に生きる私たちは、人類の英知と歴史に学び、それらを総合し、一段と高みに上げ、科学技術が高度に発達した時代にふさわしい、いっそう高い哲学と歴史学を作り出さなければなりません。

私は新しい論文「20 世紀の再検討 ―ロシア革命を中心として― (仮題) 」に取りかかりました。ロシア革命を通じて 20 世紀を再検討します。久しぶりにロシアについて書きます。

今年はベトナムに行きます。

本年もよろしくお願いします。

楽しい良い一年を!

2009 年元旦