月別アーカイブ: 2007年1月

中日両国の教育・学術交流について ―中国東北遼寧省阜新蒙古族自治県便り

植木 竜司

前回に引き続き、中華人民共和国阜新蒙古族自治県の中西治外語研究中心(中西治外国語研究センター)で日本語や日本文化等について研究をされている白長虹さんと戴英鋒さんが書かれた文章を紹介します。今回は「中日両国の教育・学術交流について」です。
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理事会・シンポジウム報告

事務局

1月21日 (日) に、かながわ県民センター711号室で、第3期理事会第5回会議と設立5周年記念新春シンポジウムが開催されましたので、報告いたします。

理事会は、午後3時から4時45分まで開かれ、書面表決人やオブザーバーを含めて、15名が参加しました。

まず2006年12月31日現在の2006年度事業報告と2006年度仮決算が報告されました。そこでは主に研究所の財政問題が中心に議論され、年度末までに見込まれる支出をどうするか、また今後の研究所の経済収支を根本的に論議する必要があるなどの意見が出た。このような収支バランスの安定化のために、様々な場面でも会費が支払える会費徴収システムの強化、大きな支出となっている所報発行費用の軽減化、所報の買い取りや売り上げの増加、研究所を支援してもらう方を広く募ることなどが議論され、2006年度事業報告と2006年度仮決算が承認されました。

次に2007年度事業計画が報告され、研究・教育事業、情報提供活動、文化学術交流事業ともに多彩な活動をすることが説明された。その中で、総会記念講演会が5月6日に開催されること、教育事業として講義または演習を月一回程度行うこと、所報やブックレットの発行を継続的に行うこと、講演会や研究会等の開催場所の多様化、文化学術交流としてロシアを検討することなどが議論され、2007年度事業計画が承認されました。

新役員選出方法について議論され、役員選出委員会をつくり、そこで選出方法を含めて話し合われることになり、委員長に中西治理事長が就くことになりました。

寄付金が控除対象になる認定 NPO への申請については監事を中心として今後検討していくことになりました。

理事会に引き続いて、午後5時から7時まで、設立5周年記念新春シンポジウム「地球宇宙平和研究所の歩みと課題」が開かれ、19名が参加いたしました。パネリストおよびタイトルは、岩木秀樹「地球宇宙平和研究所の意義と課題」、近藤泉さん「茶の間と社会をつなぐ平和学-おばちゃんの持つ使命と研究所の課題-」、渡辺宏さん「戦後日本における「平和」価値の展開」でした。詳細はニューズレター第12 号に掲載予定です。

シンポジウムではフロアからも積極的に議論に加わっていただき、木村英亮副理事長は地球宇宙平和学についての私見を発表され、平和の実現という目的を持った研究分野であり、既存の方法を用いて共同研究をする場であること、また今後は宇宙空間(スペイス)の平和も視野にいれることの必要性を述べた。他にも、「地球宇宙」を冠した研究所は世界的にも稀有であること、戦後民主主義とともにソ連の歴史も軽々に全否定すべきでないこと、所報第2号には会員それぞれの平和観を論じる「私の平和学」を特集すること、研究所は異業種交流会としての意義を持ち今後は外国語の連続講座を充実させることなどが論じられた。

最後に司会の中西治理事長から、NPO 発展のために財政基盤を強化して、世界的に教育事業を展開し、将来的には大学院大学を構想していることなどが主張されました。

シンポジウムの後に新年宴会が催され、12名の方が出席され、和やかなものとなりました。

理事会、シンポジウム、新年宴会いずれも実り大きなものとなりました。参加された皆さん、特に理事会に参加された方、またシンポジウムのパネラーとなられた方に感謝いたします。今後とも研究所の発展にご尽力いただきたいと思います。

理事会 シンポジウム

事務局 岩木秀樹

阜蒙県の紹介 ―中国東北遼寧省阜新蒙古族自治県便り

植木 竜司

中華人民共和国遼寧省阜新蒙古族自治県(以下、阜蒙県)の職業教育中心に設置された「中西治外語研究中心(中西治外国語研究センター)」では現在、戴英鋒さんと白長虹さんが、日本語や日本文化等について研究されています。

戴英鋒さんは、阜蒙県の蒙古族実験中学で1999年より日本語の教師をされている方です。大学ではモンゴル文学を専攻されていたそうです。

白長虹さんは、阜蒙県の東梁学校で、本年7月まで中学生に日本語を教えられていた方です。現在は、日本語の授業が廃止されたため、小学生に国語と算数を教えられています。大学では日本語を専攻されていたそうです。

お二人が日本語で書かれた「阜蒙県の紹介」の文章と、「中日の教育・学術交流」についての文章を二回にわたって紹介します。今回は「阜蒙県の紹介」の文章です。

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設立5周年記念新春シンポジウム

事務局

テーマ「地球宇宙平和研究所の歩みと課題」

  • 日時: 2007年1月21日(日)17時から19時まで
  • 場所: かながわ県民センター711号室(42名対応)
  • 司会: 中西治理事長
  • パネラー: 近藤泉、渡辺宏、岩木秀樹
  • 参加費: 500円(会員)、800円(非会員)

*なお当日15時から16時半まで711号室で理事会、シンポジウムの後、19時から21時まで新年宴会(津多屋、一人3000円程度)を開催いたします。

新年宴会への参加希望者は1月18日までに事務局岩木までお知らせいただければ幸いです。

2007年謹賀新年

中西 治

新年明けましておめでとうございます。新しい2007年が地球上のすべての人にとって平和で幸せな年になることを願っています。過ぎ去った2006年は第二次大戦後の日本の歴史において重大な意味を持つ年となりました。憲法につぐ重要な法律である教育基本法が改定され、公共の精神を尊ぶことが重視され、国を愛する態度を養うことが強調されるようになりました。防衛庁が防衛省になり、自衛隊の海外派遣が従来の付随的任務から本来的任務になりました。

改定教育基本法は美辞麗句にみちています。第2条 (教育の目標) 5は「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと。」と謳っています。文言そのものは一見きわめて自然な表現のようにみえます。

それが問題となるのは、国旗・国歌問題に見られるように、法案採択時には国旗・国歌に対する日本国民の感情がさまざまであるから、国旗・国歌を強制するものではないと言いながら、法律施行後は教育の現場で国旗・国歌が強要され、これに異議を唱える教職員が懲戒処分を受けているからです。日本国憲法第19条が保障する思想および良心の自由が侵されています。

今回の改定教育基本法にしても、日本国民の日本国に対する考え方は多様であるにもかかわらず、法が「国を愛する態度を養うこと」と規定すると、教育をする者にとって国を愛する態度を養うことが職務上の義務となり、教育を受ける者にとって国を愛することが当然のこととされ、国を愛さない者は非国民ということになる可能性があります。法律とは恐ろしいものです。

安倍さんはこれら一連の法律の制定を戦後レジーム(体制)からの脱却と言い、首相在任中に憲法を改定したいと公言していますが、第二次大戦の終結まで天皇制のもとで軍国主義的な愛国教育をうけてきた私としては、日本がふたたび国家の下に個人を置き、愛国心の名のもとに国家に忠誠を誓わせて戦地に赴かわせ、戦わせようとしているとしか思えません。安倍さんの政策は戦前への回帰です。それは戦争への道であり、破滅への道です。

世界情勢は複雑に動き、平和への動きと戦争への動きが交錯しています。

米国ではアフガンとイラクへの戦争を強行したブッシュさんの共和党が昨2006年の中間選挙で大敗を喫し、政策の変更を余儀なくされています。この失敗を覆い隠すかのようにフセインさんが急いで死刑に処せられました。フセインさんは殉教者になりました。中東での紛争はいっそう激化するでしょう。六者協議が再開され、休会に入ったとはいえ、続いています。朝鮮半島はいずれ非核化されるでしょう。

日本では今年の夏に参議院議員選挙がおこなわれます。憲法第9条の改定問題が具体的な政治的争点になります。日本国民はこの問題について明確な態度を表明することが求められます。

設立満5年を終えた私たちの研究所が果たすべき役割はきわめて大です。私たちの研究所は内外の情勢を冷静に客観的に分析し、平和と人間の幸せのために何をなすべきであるのかを明らかにしなければなりません。国家間の争いを解決するためには、狭い一国的観点を越えて、広い全地球的観点、さらに奥深い全宇宙的観点が必要です。高みに立つことによって全体がよく分かり、部分に的確に対応できます。

いっそうの活躍と多幸を祈ります。

2007年元旦