むすび -コスモナイゼーション第2期とグローバリゼーション第3期 ―コスモナイゼーションとグローバリゼーション

中西 治

宇宙が生まれ、拡大し始めたことによって、コスモナイゼーションが始まった。

宇宙のなかに地球が生まれ、地球上に人類が誕生し、地球上の各地に広がり始めたことによって、グローバリゼーションが始まった。

1492年にコロンブスがアメリカ大陸に到達し、地球上に拡散した人間を結び合わせ始めたことによって、グローバリゼーションの第二期が始まった。

1957年にソビエトが人工衛星スプートニクを打ち上げたことによって、グローバリゼーションの第三期が始まった。同時に、コスモナイゼーションの第二期が始まった。人間が拡散した宇宙を結び合わせ始めた。

グローバリゼーションもコスモナイゼーションもその担い手は人間である。

宇宙も、地球も、人間も、人間の社会も、最初はカオス (khaos=混沌)の状態であった。アナーキー(anarshy)であった。そこからコスモス(cosmos)が形成された。コスモスとは調和のとれた統一体であり、秩序(order)である。それは一定の期間、安定(stability)する。制度(system)にも寿命がある。ふたたびカオス状態が生じる。

宇宙のなかで起こる出来事は「混沌>秩序>安定>混沌>新秩序>安定>混沌>新新秩序>」と弁証法的に発展する。この循環の過程は正常であり、混沌も正常な過程の一つである。

混沌は恐れるべきことではない。

混沌は新しいものを生み出す源泉である。

始めのあるものには必ず終わりがある。

宇宙も地球も人間もそうである。

ガモフは『太陽の誕生と死』で「数十億年の後、わが太陽は衰退をつづけることは疑いない。地球の温度は零下200度にも下がり、地上の生命はほろんでしまう。これは何のこともない。それよりもずっと以前に太陽の活動ははげしくなり、人類は焼け死んでいるであろうから。」と書いている。

人間の生命もせいぜい百年である。生ある限り命を大切にし、楽しく生きればよい。

私はこの地球上に、しかも、21世紀に、人間として生きていることに大変感謝している。

21世紀に人間は他の惑星に立ち、コスモナイゼーションをさらに一歩進めるであろう。

グローバリゼーションもいっそう進み、多様ななかでのグローバルな統合がさらに進むであろう。

宇宙は、地球は、人間は、人間の社会はやっとここまで来た。

これからも長い道を歩むであろう。

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