金大中さん・金正日さん・李明博さん

中西 治

韓国の元大統領金大中 (キム・デジュン) さんが 2009 年 8 月 18 日に亡くなりました。

朝鮮の労働党総書記兼国防委員会委員長金正日 (キム・ジョンイル) さんは弔問団を韓国に派遣しました。弔問団団長の労働党書記金己男 (キム・ギナム) さんが 23 日午前に韓国大統領李明博 (イ・ミョンバク) さんを訪問し、金正日さんからのメッセージを伝えました。

李明博さんは 2008 年 2 月に大統領に就任して以来初めて朝鮮の高官と会見しました。

政治力学から言うと、李さんのような朝鮮に対する強硬派が南北和解と接近と統一を進めるのにもっとも適しています。大統領就任以来 1 年半、北に対して強硬政策を採ったが、いっそう関係が悪くなったので、関係を良くするためには太陽政策しかない、と韓国の対北強硬派を説得することができるからです。強硬派は味方の大統領が言うのでは仕方がないかと、同意しないまでも、黙認するのです。強硬派が断固反対すると、大統領そのものがもたなくなります。それでは強硬派は元も子もなくなります。

日本の対ソ国交正常化を鳩山一郎さんがおこない、対中国交正常化を田中角栄さんがおこない、日中平和友好条約締結を福田赳夫さんがおこなったようなものです。いずれも、親ソ派でも、親中派でもありませんでした。どちらかというと、右の方の政治家でした。

2010 年は日本が韓国を併合してから 100 年、朝鮮半島が日本の支配から解放され、独立してから 65 年、南北統一のもっとも良い時期です。それが実現できれば、南北統一の事業を開始した金大中さんの霊も慰められるでしょうし、金正日さんも、李明博さんも朝鮮民族の統一を成し遂げた 21 世紀の偉大な政治家として歴史にその名を刻むことになります。

私はそのことを期待しています。