オバマさんの米国大統領当選を喜ぶ

中西 治

米国民主党の大統領候補者バラク・オバマさんがアメリカ合衆国大統領に当選しました。正式に大統領に就任するのは 2009 年 1 月 20 日ですが、まずはオバマさんの大統領当選を喜びます。

米国史だけでなく、地球史の転換点です。

1776 年 7 月 4 日の独立宣言以来 232 年にして、やっと、アフリカの黒人を父とし、アメリカの白人を母とする人が米国大統領になりました。米国の民主主義はここまできました。歴史はジグザグの道を歩み、遅々としてではあるが、間違いなく、前進しています。

オバマさんは公約通り、まず、イラクから米軍を撤退させなければなりません。今日の金融危機も元を質せば戦争にあるのです。1973 年のドルの固定相場制から変動相場制への移行は、米国がベトナムで多額の戦費を使い、金の保有高を減らし、ドルと金との交換ができなくなった結果でした。今回の金融危機もアフガニスタンとイラクで戦費を垂れ流している結果です。

オバマさんはアフガニスタンからも軍隊を引き揚なければなりません。古来、アフガニスタンは「エンパイアの墓場」といわれているところです。マケドニアのアレクサンドロス大王しかり、グレートブリテンしかり、ソビエトしかりです。一時はこの地で勝利を収めたかに見えても、結局は敗退し、追い出されるのです。オバマさんもアフガニスタンにこだわると失敗します。心しなければなりません。アフガニスタン問題も戦争ではなく、話し合いでしか解決できません。

いまはもう「戦争は儲かる」という時代ではないのです。ごく一部の軍需産業は戦争で儲けますが、多数の民衆は殺され、貧乏にされ、不幸にされるのです。戦争は国を滅ぼします。人間の命と幸せは平和の上にしか築かれないのです。

オバマさんの勝利により日本でもっとも大きな打撃をうけているのは、アフガニスタンとイラクでの米国の戦争を支持してきた人々です。麻生さんはますます選挙ができなくなりました。

日本にとっては、これらの戦争から手を引く絶好のチャンスです。麻生さんもそうすれば選挙をたたかえるでしょう。