迎春

中西 治

2008年の新春、おめでとうございます! 訪れた年が平和で豊かで幸せな年となることを願っています

地球上にはおよそ66億人が住んでいます。 これを社会の体制と地域で分けると次の四つになります。第一は、日本、米国、ヨーロッパ連合(EU)などのように資本主義的な方法で経済発展を遂げた国々です。9億人ほどです。第二は、中国、朝鮮、ヴェトナム、キューバなどのように社会主義的な方法で経済発展を遂げようとしている国々です。14億人ほどです。第三は、ロシア、ウクライナ、ベラルーシ、カザフスタンなどのように社会主義的な方法で一定の経済的発展を遂げましたが、いま新たな方法を模索している国々です。4億人ほどです。第四は、韓国、インドネシア、インドなどのようにかつては植民地でしたが、第二次大戦後に独立し、いま発展しつつあるアジア、アフリカ、ラテンアメリカの国々です。39億人ほどです。

欧米諸国が地球上の各地で植民地を獲得しようとして競い合った19世紀後半からのインペリアリズム(広域支配主義)の時代は終わりました。20世紀の第一次大戦、ロシア革命、第二次大戦、中国革命、第三次大戦(朝鮮・ヴェトナム・アフガニスタン戦争)とその結果としての米国とソヴェトの国際的な地位の低下を経て、地球上の各国・各地域が自主的・自立的に多様な発展をする時代になりました。

1991年1月の湾岸戦争から現在進行中のアフガン・イラク戦争までの一連の戦争は、米国が中東からバルカン半島にいたる地域に力で米国主導の新しい秩序を確立しようとするものです。この試みは地域の人々の激しい抵抗に遭い、難航しています。ロシアは原油の高騰を背景に経済的・政治的に復活しつつあります。

2050年には地球の人口はおよそ90億人に達します。現在は中国が13億人で1位、インドが11億人で2位ですが、2050年にはインドが16億人弱で1位、中国が14億人弱で2位になります。以下、米国4億人弱、インドネシア2億8000万人ほど、ブラジル2億5000万人ほどです。日本は現在の1億2700万人ほどが、2050年には9500万人ほどに減ります。

地球上の国を「先進国」と「発展途上国」の二つに分けると、現在、前者の人口は12億人ほど、後者は54億人ほどです。2050年に「先進国」の人口はいまとほとんど変わりませんが、「発展途上国」は78億人ほどにふえます。

数は力です。数が知恵と知識と技術を身につけたとき、世の中は変わります。

その良い例が中国です。中国は知恵と知識と技術をあわせもち、ソヴェトの積極面と否定面の経験に学びながら、中国的特色をもつ社会主義社会の建設をめざし、すでに国内総生産(GDP)で米国、日本、ドイツに次いで世界第4位、購買力平価では米国の12兆ドルに次いで第2位の5兆ドルです。日本は第3位の4兆ドルです。中国はいずれ人口一人当たりの国内総生産でも米国に追いつき、追い越し、世界第1位になるでしょう。インドをはじめとする他のアジア諸国、アフリカとラテンアメリカの国々が中国に続くでしょう。

21世紀は地球上のすべての人と地域が光り輝く時代です。地球の一体化によって、それぞれの地域社会が相互に影響を与えあいながら、地球は一つの社会になりつつあります。いま求められているのは、このような時代と社会にふさわしい一段と高い知恵と知識と技術です。これを作り出すためにともに努力しましょう。

実り多い1年に!

2008年元旦