中東イスラーム研究部会に参加して ―そして沖縄のこと

近藤 泉

◆いやし系と思っていた岩木さん、実は迫力のある力強いお講義をされます。目が覚めました。私の知らない単語がたくさん出て来ましたが、明快な説 明をして下さり、奥の深いイスラームの世界に引き込まれました。希望あふれる大学生のみなさん、難しい話を分かりやすく楽しく自信をもって話される大学院の方々、うつくしい日本語で故郷のこと国際関係のことなどをご紹介くださる留学生のみなさん、そんな方々の知的会話にうっとり聞き惚れ、あっという間の1 時間半でした。

とても印象的だったのは集った方が、みなさん素敵な笑顔だったということです。懇親会ではその笑顔がいっそう(赤く)輝き、温かく楽しい美味しいひとときでした。

◆温かい研究会とは対照的な、とても悲しいことがありました。

青山学院高等部がこの春に行なった英語の入試問題で、長文読解として沖縄への修学旅行の感想文を取り上げ、信じられないような内容だったことをニュースで知りました。

その英文は、【ある生徒が防空壕に入った後、ひめゆり学徒隊の女性から体験談を聞いて「退屈で飽きた。彼女が話せば話すほど、私は防空壕で受けた強い印象を失った」と感じ、「(女性が)いろんな場所で証言をしてきて、話し上手になっていた」との感想を持った。】という設定になっています。 そのうえで「なぜ筆者は聞いた話が気に入らなかったのか」という問題を出し、「彼女の話し方が気に入らなかった」という選択肢を正解として選ばせていたそうです。

この感想文は高校生が書いたものではなく、この学校の先生が試験用に作ったということで、さらに悲しくなりました。その先生は「傷つけるつもりはなかった。」と言っているのだそうです。

◆10年前、子ども達を沖縄に連れて行くことができました。

平和祈念館の室内に再現された防空壕を前に、ひめゆり学徒隊の方が体験談を話して下さいました。「何かご質問はありませんか。」との言葉 に、20人ほど居た人達はみな胸が詰まって何も言い出せませんでした。すると、小1の次男が「おばちゃん。なぜ戦争はおきるの?どうして戦争はなくならな いの?」と質問しました。学徒隊の方は深く息を飲み込んで、「どうしてだろうね。かなしいことですね。ボクがたくさん勉強したらきっときっと分かると思い ますよ。その時、必ず戦争はなくなります。がんばってね。」とやさしく、力強く答えて下さいました。

子ども達は、ひめゆり部隊の方が生き残り、さらにその上、辛い出来事を証言してくださることにたいへん驚き、胸の奥がなんだかとっても熱くなっていました。

◆研究会で、イスラームには、父を亡くした母子をみんなで面倒をみていくような暖かい考え方があると教わりました。あの高校の先生や、今まで何も感じないで見過ごして来た管理職の先生にも暖かい心があるはずと信じたいと思います。