外国語があなたを変えていく(2)

浪木 明

今回は、「時間管理」について触れたいと思います。小学校時代に夏休み前の計画表(もしくは日課表)を作った経験をお持ちの方は多いでしょう。今振り返ると、私は「計画を立てる ことが大好き」でした。いくつものパターンの日課を考えるだけで楽しくて仕方がなかったものです。

特に旅に出る時は、各種交通機関の時刻表や地図、ガイドブックを広げ、あたかも実際に旅をしているかのような錯覚に落ち、気がつけば夜が明けていたこともしばしばでした。

日常生活においても、電車の何両目のどの位置に立てば、次の乗り換えがスムーズに運ぶかを常に考えてしまいます。スーパーに買い物に行けば、どの売り場からスタートし、所要時間 と予算を正確に計算できるようになっています。

実はこのことが仕事では、「スケジュール管理能力」として発揮されるのです。スケジュールの管理ミスは「時間の無駄」となります。私は現在18人 の生徒たちに英語の個別指導をしておりますが、生徒各々が使っている教材やクラブ活動、他の習い事などが異なります。しかし個々の「スケジュール管理」を 徹底しているため、授業時間設定ミスはほとんどなく、無駄な時間がなくなるのです。

外国語学習において、「時間の確保」は絶対必要条件となります。そのため学習習慣が身に付かない悩みを持つ生徒には、「マイライフノート」をつけ させます。これは、週間単位で毎日の(1)起床時刻、(2)学習時間数(1時間ではなく60分と、分単位で記入)、(3)就寝時刻、(4)その日の気分ベ クトル(上昇・水平・下降)を矢印で記入してもらいます。寝る直前の数分でできる作業で す。

このノートを一ヶ月続けると、自分の生活習慣の傾向性が見えてきます。「朝型か夜型か?」「何曜日が調子が良いか?」などです。私はこのデータを 参考に、単に「英語頑張りなさい!」というような抽象的なアドバイスではなく、あたかもスポーツコーチのように具体的な目標達成メニューを考案することが 可能となるのです。

そして、目標が達成できなければ、生徒を叱るのではなく、新しいメニューを作り直し、あくまで指導する側の自分がもっと魅力ある授業ができるよう 工夫するのです。偏差値については、高校卒業と同時に消えて無くなる体温計のようなものと考え、結局のところ、「英語を使って仕事が出来、食べられるよう になる」ことを一つのゴールと捉えています。

大切なことは、始めは誰かに管理されても、いつかは自分で自分を管理できるようになることです。これが実現すれば、外国語はあなたを変えていくはずです。

次回は、「美容と長寿」を取り上げます。