外国語があなたを変えていく(3)

浪木 明

「大学合格のために英単語を8000語覚える」とか「辞書を覚えたページから破って食べる」といった涙ぐましい(と言うよりも異常な)決意をされた方には、英語が大きな苦痛の種だったことでしょう。

これからお話する内容は、科学的な裏付けはありませんが、少なくとも個人的な体験や経験から、外国語学習が美容と長寿を実現するというユニークな視点を提供するものです。

ある外国語を徹底的に音読練習すると、徐々にその言語を母語とする人の顔つきに変わっていきます。中国語に堪能で天安門広場で警官に現地人と間違 われた友人。ブラジルのサンバのリズムで血が騒ぐセニョリータ。フランスのエスプリの香りが瞳に漂うマドモアゼル。数多くの日本人が異文化の雰囲気を醸し 出しています。これは日本語では使わない発音器官の使用が原因の一つなのだそうです。内なる美容整形かもしれません。

今、私は生徒の女子中高生たちと「英語の音読練習を通じて、ダイエット目標を立て、セレブを目指す」誓いを立てています。A子さんはこの夏休み終 了までにマイナス2キロ。B子さんはマイナス3キロ。ちなみに私はマイナス2・5キロ。たいていの女性が関心を持っている美容(特にダイエット)と英語学 習とのコラボレーションなのです。

音読練習は見方を変えれば、有酸素運動です。したがって食事上の不摂生がなければ、効果的なダイエットの立派な手段となり、セレブへの道を開くのです。

では具体的にどう練習するのか?ウィスパーとモニターです。前者は囁きながら音読をします。横隔膜を使うので腹式呼吸法の体得とともにウエストを 引き締め、「軽くヤバイ」貴女にも効果大です。後者は利き手を耳にヘッドホンのようにかざし、自分の発音を自己チェックするのです。

私は3年前に「76歳まで生きよう!」と決めましたが、最近、「100歳まで生きよう!」に変わりました。外国語は日本語では使わない脳の部分を活性化し、アルツハイマー病や認知症に罹りにくくするので、一つでも多くの外国語に取り組めば長寿につながっていくようです。

「長生きのリスク」という言葉があります。これは年金・医療・介護の必要性に直結しますが、どちらかと言えば悲観的な考え方でしょう。人生は楽し むためにあるのです。異文化、異性と積極的に交流し、一日でも長く生きようとすることです。日本は世界一の長寿国ですが、その質が問われています。

私はある宇宙語を三千万回以上音読してきました。その結果、25年間カゼをひかず、健康状態も問題なく、何よりも落ち込んだことが一度もありませ ん。外国語はありがたいことに狭い意味の美容のみならず、質の高い長寿をも提供してくれるのです。自分の顔と体を鏡に映してビフォーアフターを楽しみませ んか?

さあ、あなたは何キロ減量して何歳まで生きようと思いますか?今日はあなたの余生の初日です。人生は一度だけですが、変身は十分可能です。この世には60億以上の多様な生き方があるのですから。次回は「多重人格・中観主義」について語ります。