動物園のぞう

ねこくま

最近動物園にはまっている。年間パスポートを購入して、先月も4回ほど行っているから病は結構重いかもしれない。 Webページ作成実習のフィールドに動物園がぴったりだと考え、まずは自分がお手本のページをアップするために写真を撮りに行ったのが始まりである。プラ イバシーとか知的所有権とか色々難しい問題を考えずに、学生諸君に自由にホームページを作ってもらうために多摩動物園は最適であった。動物園に関心を持つようになると豪華な上野動物園と質素な多摩動物園の格差とかが見えてくる。単純に金のかかり方が違う。パンダだって上野にしかいない。両動物園を運営しているのは東京都だが、同じ都内の動物園でも中心・周辺の格差は明らかに存在するようだ。

さて今日は敗戦記念日、一般には終戦記念日だ。毎年8月15日になるときまって語られる「象のいない動物園」の話をご存じだろう。 上野動物園のドンキのお話である。第二次大戦の末期、空襲で猛獣が逃げ出すと危険だからと動物園の猛獣たちはすべて殺された。ライオンも虎も殺された。猛 獣とは言い難い象も殺された。人間の戦争にまったく関係の無い動物園の動物たちが、戦争遂行に協力せよと殺されるのだから、何とも理不尽きわまりない話 だ。不思議なのは誰がぞうを殺せと命じたのか、その主語が出てこないことだ。

ついでにテレビを見ていたら終戦特集で、文化人?が特攻隊の犠牲のお陰で今の人たちは暖衣飽食が出来ると力説している。これも出鱈目な 主張で兵士に自爆攻撃を命じた責任者の存在を意図的に隠蔽している。赤紙一枚で死地に追い込んだ戦争指導者の責任を棚上げしておいて、戦死者への感謝を説 くのはいかがなものか。

一方で国会は、小泉首相の刺客、くのいち?と郵政解散で浮かれている。何とも浅薄でお目出度い国会議員の先生方だ。周囲のアジア各国で は「戦勝記念日」を機に日本の戦争責任を問いなおそうとの機運が生じている。国家の生存を左右する国際情勢を一顧だにせずに、日本の政治家達が政権政党の 権力闘争、党利党略の次元でしか政治を見ていない証拠である。言論封殺とか、外交戦略とか数々の問題はあるが、一つだけはっきりしていることがある。動物 園の象を殺すような決断を迫る指導者を何があっても選んではならないことだ。

戦争の記憶を伝えていく決意を新たにする8月15日であった。

※日頃の精神的疲労がたまっている方は、是非動物たちと交流して癒されてください。そして人間の都合で故郷から遠く離れて働いている彼らの境遇に少しばかり共感してください。