「靖国参拝問題」について(2)

今井 康英

今回は、再び「靖国参拝問題」について述べます。 このカテゴリには、4月27日以降、100件の記事を投稿しました。 今、総選挙で「郵政民営化」の是非だけを争点にしている小泉首相ですが、 国民に必ず実行すると公約したことはそれだけではありませんでした。 その一つが、8月15日に靖国神社を参拝することです。 しかし、この公約は、今年はまだ実行されていません。 首相にとっては、靖国参拝は「心の問題」だそうです。

共同通信(6月8日)によると、 自民党の野田毅元自治相(日中協会会長)は同日午後、 首相と官邸で会い、首相の靖国神社参拝について 「中国から言われて参拝をやめるのではなく、 国益を考えて大局的な判断をすれば、事態は改善する」と中止を求めた。 野田氏によると、首相は参拝問題には言及せず 「わたしは日中友好に熱心だ」と述べるにとどめた。 首相はこの後、靖国参拝について、官邸で記者団に 「きちんと説明している。国会の答弁でも、皆さんにも。 公約以前の問題、個人の心の問題ですから」と指摘。 中国などからの批判に対しては 「話せば分かる問題もあるし、分からない問題もある。 国内でも国外でも意見の対立があるが、 お互い友好な関係を築いていこうという精神が大事だと思う」と強調した。 (首相が自身の靖国参拝について、どれほど説明したのだろうか? 私には、相手に分かってもらおうと話をしたようには思えないが。)

産経新聞(8月16日)によると、 靖国参拝について首相はかねて、「一年に一回」とし、 今年5月の衆院予算委員会では「いつ行くか適切に判断する」と述べている。 いずれにしろ、今年中に参拝するのはまず間違いない。 首相は今春、周囲に 「靖国で譲れば日中関係が円滑にいくなんて考えるのは間違いだ。 靖国の後は教科書、尖閣諸島、石油ガス田…と次々に押し込んでくる」 と漏らしていたが、最近はこんな言い方をしている。 「(日本人の)心の問題に踏み込んだことを中国は後悔するだろう」

共同通信(9月4日)によると、 首相は同日午前、NHKと民放2社のテレビ討論番組に出演、 自らの靖国神社参拝について 「戦没者に対し追悼の念を表現する心の問題にまで介入されて良いのか」と述べ、 靖国参拝を批判する中韓両国に不快感を表明、独自の判断で参拝を続ける考えを示した。

私も、戦没者追悼が「心の問題」であることには同意しますが、 中国や韓国の人々の心に対する配慮に欠けているのではないかと思います。 日本人の「心の問題」だけを大事にして、 なぜアジア諸国の人々の「心の問題」を大事にしないのか? こんな態度では、いくら謝罪と反省の言葉を述べても、 アジア諸国から信頼されることはないと言わざるを得ません。 もはや「日米同盟」だけをやっていれば済む時代ではありません。 そんな時代錯誤な首相を退陣させるには、 今回の選挙は良いチャンスだと思うのですが、 果たして日本国民は、9月11日にどのような審判を下すのでしょうか。