エッセイ 40 会議の進め方について

木村 英亮

会議で討論して決めていくことは、組織にとって基本的なことである。わたしの経験では、大学ではかならずしも会議がうまく運営されていない。一応会議にかけるというように、一種の儀式と考えられている場合も多いようである。

ロシア革命直後の1920年4月、人民委員会議(閣僚会議)は会議への出席怠慢に対する制裁を決定した。それによると、10分以上の遅刻 は議事録への記入をともなう譴責、2回のときは1日分の減俸、無届欠席および3回目の遅刻に対しては新聞紙上への発表をともなう譴責を定めた。続けて3回 以上の遅刻の場合は、地位からの罷免、責任ある役職につくことの禁止もありえた。大学では、教授会、研究科委員会は、最高機関であり、なによりも優先出席 すべきであるにもかかわらず、遅刻、早期退出が結構多い。議事録はくわしくとり、出欠、遅刻をふくめて記録し、公表すべきであろう。

議長は、始まりの時間を守るとともに、議事をスムースに進め、予定通りに終わるよう運営しなくてはならない。そうでないと、次の会議の 開会が遅れることになるし、早退がおこる。「報告は10分、発言は1回目5分、第2回3分、発言は2回以内、議題については賛成1名、反対1名、各1 分」、これは、議長レーニンの議事運営についてのメモである。会議にせよ、面会にせよ、だらだらしていると多くの関係者の時間を無駄にすることになる。

会議を能率的におこなうためには、議題や提案を数日前に配布しておかねばならない。その場で書類を見せられても、よい意見が引き出せるわけはない。

会議では実質的に議論しなくてはならないし、決めたことは尊重しなくてはならない。 構成員の一部を招集せずに原案を作成し、あとで意見があれば申し出るようにというような運営の仕方では、その会議で決めたことにならないし、責任は分担しえない。また決めたことが守られなかったり、参考にされるだけであれば、会議に欠席する者が多くなるのも理解できる。