日本国憲法公布70年に寄せて

中西 治

今日は日本国憲法公布70年です。

1946(昭和21)年11月3日、戦争が終わって1年余、憲法が公布されたとき、私は13歳。疎開先の奈良県から大阪市に戻っていました。食べるのが大変、生きるのが大変な時期でした。

憲法第9条「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久に放棄する。② 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」は日本だけでなく、世界の人々に平和への希望をもたらしました。

18世紀のドイツの哲学者カントは1795年に『永遠平和のために』を著わし、恒久平和のためには「常備軍の廃止」が必要であると説きました。

それ以降150年間、人類は19世紀の一連の戦争と20世紀の第一次大戦および第二次大戦を体験し、カントのこの論が正しいことを理解しました。その結果が日本国憲法第9条です。

これは日本と米国を含む全人類の共同の産物であり、共通の財産です。現代の人類が未来の人類に託す貴重な財産です。