9.11事件15年にあたって

中西 治

本日は2001年に9.11事件が起こってから15年です。

この事件のあと戦争の性質と形態が複雑になり、大規模となりました。

例えばシリア戦争です。

この戦争はアサド政権に対する反政府派の内戦として始まりました。ロシアが政権側を支持し、米国が反政府派を支持しました。そこへ「イスラム国」が加わりました。戦争は三つ巴となりました。

米国とロシアが「イスラム国」を攻撃し始めました。「イスラム国」に国境はありません。米国を支持するフランスが攻撃の対象となりました。攻撃の対象は世界の他の地域にも広がっています。世界中が戦場です。日本人も殺されるようになりました。

「一地域の戦争がただちに世界的な戦争になり、国家だけでなく、世界の民衆も直接巻き込む戦争となりました。」これが現代です。

もう一つ、緊張が高まっている地域があります。朝鮮半島です。

1950年6月に朝鮮民主主義人民共和国(以下、朝鮮と略称)と大韓民国(以下、韓国と略称)の間で戦争が起こりました。米国が韓国を支持し、中国が朝鮮を支持し、朝鮮半島全体が戦場となりました。

1953年7月に朝鮮・中国・米国の間で停戦協定が調印され、休戦となりました。韓国の李承晩大統領は「武力統一の機会が遠のく」と考えて調印を拒否しました。国際法的には朝鮮と韓国との間の戦争は終わっていません。

2000年6月15日に韓国の金大中大統領が平壌を訪問し、金正日国防委員長と会談しました。国の統一問題を同じ民族同士が自主的に解決することになりました。

2006年10月9日に朝鮮が「第1回地下核爆発実験」をおこないました。2016年9月9日に「核弾頭の威力を判定する第5回核爆発実験」を実施しました。両国の関係は再び悪化しました。

朝鮮半島での戦争を完全に終わらせ、朝鮮と米国との関係を正常化しなければなりません。

「今度の戦争は核戦争になる可能性があります。」

このようなシリアや朝鮮半島の状況に日本はどのように対処すればよいのでしょうか。

基本的には内政不干渉です。

それぞれの地域の問題を決めるのはそれぞれの地域に住む人民です。

日本はシリアと朝鮮半島での紛争を平和的に解決し、完全に平和を回復するのに協力するだけです。日本がこれらの紛争に軍事的にかかわれば、火に油を注ぎ、かえって戦争は拡大するでしょう。

現地の言葉も事情もよく分からない日本の自衛隊員がシリアに戦争に行って何ができるでしょうか。戦争に行くというのは「人を殺しに行く」ということです。実際は「殺し、殺される」ことになるでしょう。

1950年に朝鮮戦争が始まったとき、もし日本兵が朝鮮に来れば、韓国と朝鮮はすぐに戦争を止めて日本兵と戦うと言われていました。いまはどうでしょうか。韓国人は日本人が朝鮮人を殺すことを喜ぶでしょうか。平和的に統一をするか、否かを決めるのは朝鮮人と韓国人です。両国の最高指導者の資質が問われています。