武漢大学での講義を終えて

中西 治

おはようございます。11月、霜月(しもつき)です。

2014年11月1日夜に中国から帰りました。

今回の訪中は武漢大学国際問題研究院院長胡徳坤教授の招きによるものでした。

10月27日に武漢大学歴史学部で同大学客座教授として「最近の国際情勢と安倍内閣の外交・安全保障政策」について講義しました。

30日に大学院生男女2名がホテルの私の部屋を訪れ、中日関係の現状と将来をどのように考えているのか、日本古代史をどのように見ているのか、1949年の中華人民共和国成立以後の中国共産党と国家の歴史をどのように評価しているのかについて私の意見を問いました。

31日に胡教授が同じく歴史学部で「中日関係の今後の発展方向について」講義し、そのあと私を含めた参加者が意見を交換しました。

私は当初、2014年9月30日に上梓した『ビッグ・ヒストリーと21世紀の国際秩序』について中国で話そうと思っていました。武漢大学が私に求めたのは中日関係の現状と将来について私の考えでした。武漢大学の同僚は現在の中日関係を憂慮し、中日関係の将来を心配しています。

日中関係の改善は日中両国人民にとって緊急の課題です。日中両国の関係を抜本的に良くするためには、日中関係を中国、朝鮮半島、日本の3地域の数千年にわたる長い歴史の中で見直す必要があります。この点で日中両国の歴史家が果たすべき役割はきわめて大です。私はこのことを武漢大学の講義でも指摘しました。

私は2015年度に出版を予定している次の本を『ビッグ・ヒストリーと中国・朝鮮・日本(仮題)』にしようと考えています。

今回の武漢大学での講義と新しい本の出版が平和な日中関係をつくりだす日中両国歴史家の共同の努力となり、新しい一歩となることを願っています。

菊薫る暮秋の良き日々を!