「隕石の地球落下に想う」への返信(2)

のぶおパレットつじむら

2月15日の晩、テレビ朝日「報道ステーション」に惑星物理学者の松井孝典さんが出演し、ロシアへの隕石落下について、次のように解説されました。「今日落ちた隕石は重さは10トンと推測されている。密度から考えると直径は10メートルくらいになる。直径100メートルくらいの隕石なら1000年に1度、ユカタン半島に落ちた(恐竜絶滅の原因となった)直径10キロメートルほどの隕石だと6000万年から1億年に1度くらい落ちて来る。」(大意)

2010年3月、松井さんと国際ビッグ・ヒストリー学会の中心人物である地質学者ウォルター・アルヴァレスさんを含む科学者の国際チームは、メキシコ・ユカタン半島に残る小惑星(と呼べるほど大きな隕石)の衝突跡を調査し、6550万年前に恐竜を中心として地球に生息していた60-70%の生物種が絶滅した原因は、天体衝突以外に考えられない、ということを結論づけ、恐竜絶滅原因論争に決着をつけました。

これを報じた新聞記事によれば、約6550万年前、直径10-15キロメートルの小惑星が当時は海だったユカタン半島に秒速20キロメートル(弾丸の約20倍の速さ)で衝突し(そのエネルギーは広島型原爆の10億倍に相当)、直径180キロメートル以上のクレーター(衝突吼)ができました。衝撃波と熱線が走り、マグニチュード11以上の地震と高さ300メートル以上の津波が起こり、1000億から5000億トンの硫酸塩やすすが大気中に放出されて太陽光をさえぎり、酸性雨や寒冷化を引き起こし、植物プランクトンの光合成が長期間停止するなど生物の6割が絶滅したそうです。(「恐竜絶滅 原因やはり小惑星」『朝日新聞』2010年3月5日朝刊)

隕石衝突による天変地異が、当時の生態系の頂点に立っていた恐竜を滅ぼさなければ、その後の哺乳類の大繁殖もなく、哺乳類の中から人間が現れてくることもなかったかもしれません。最近では地球に現存する水も、生命の元となる有機物も、宇宙から飛来した彗星や隕石がもたらしたとも考えられているようです。宇宙からの飛来物なしには、今の地球に水も生命も存在しなかったかもしれません。そうなると、隕石の落下・衝突自体は、人間にとっては恵みでもあり災いでもあるとも言えそうです。慈悲深く恐ろしい神というのは、人間が自然に相対したときに抱く自然な思いであり、体験からの学びであったのでしょう。

今回ロシアに落ちた隕石の何倍もある、直径100メートル級の隕石が1000年に1度は落ちたとなると、人間の歴史は2、30万年と言われていますから、その間に2、300回は落ちたことになります。人間が滅びず生き続けていくならば、今回以上の隕石が落ちて来るのは確かなようです。