素粒子とは何か〈宇宙の誕生と哲学・物理学の発展〉

中西 治

1.素粒子とは何か、宇宙はどのようにして誕生したのか、ヒッグス粒子とは何か

素粒子とは何か

古代ギリシャ時代には原子 (アトム) がこれ以上分割することのできない基本的粒子であるとされていましたが、今では原子はさらに小さな粒子から成り、万物の「素」は素粒子であると考えられています。

たとえば、水素原子の中にはマイナスの電荷を持つ電子とプラスの電荷を持つ陽子が存在し、ヘリウム原子の中には陽子と中性子から成る原子核と電子が存在することが明かになっています。この電子や陽子や中性子などが素粒子です。その後、次々と新しい素粒子が発見され 現在、素粒子は全部で次の17種類となりました。

中嶋彰の『現代素粒子物語』によると、第一は「物質を構成する粒子」です。これは陽子や中性子を構成する「クォーク」6種類と電子やニュートリノなどの「レプトン」6種類、合わせて12種類から成っています。

第二は「力を伝える粒子」です。これは強い力を伝える「グルーオン」と電磁気力を伝える「光子」、および、弱い力を伝える「W粒子」と「Z粒子」などの4種類から成っています。

第三は「物質に質量を与える粒子」です。これが今回発見されたといわれている「ヒッグス粒子」です。

この17種類の素粒子は宇宙にどのようにして現れたのでしょうか。