17. #9 「冶金学」: ユニバーサル・ヒストリー(宇宙地球史)入門(2)

中西 治

「冶金学 (metallurgy) 」。

古代の人々は火を燃やし、それで暖をとっていた。少し後に彼らは火の底にくぼみ (pit) を見つけた。そして、そこに何かがあることに気付いた。それは彼らが扱いなれていたある種の石よりも硬かった。

それは何か。それで何ができるのか。発展は銅、銀、金から始まり、紀元前 4400 年ころに初めて採掘され、溶解された柔らかい金属に及んだ。さらに、ある種の金属を混ぜ合わせる考えに進んだ。たとえば、銅と錫を合金すると、青銅ができた。それはより硬い、より耐久力のある金属となった。鉄時代となり、最後は鋼鉄となった。

実際、ダマスカス鋼鉄 (Damascus steel) は多分、溶鉱炉から作られたカーボン・ナノチューブ (carbon nanotubes:炭素六員環が基本となって形成された中空円筒構造) としてナノテクノロジーに使用された最初の例である。それは鋼鉄を著しく硬くしたが、脆くはなかった。金属細工は科学と芸術の両方に適した。

ジャレド・ダイアモンド (Jared Diamonnd) の『銃・細菌・鉄:人間社会の運命』 (Guns, Germs and Steel: The Fates of Human Societies) (1997 年) の理論の中では、鋼鉄が西洋支配の三脚の三つ目の脚である。