4. #22 「蒸気力」: ユニバーサル・ヒストリー(宇宙地球史)入門(2)

中西 治

電力 (electric power) の前は蒸気力 (steam power) であった。

最初の蒸気機関 (steam engine) は 1690 年の「フランス人パパンのエンジン (The French Papin engine) 」であった。

1690 年から 18 世紀初期、および、 1712 年のセイヴァリ (Savery または Savory) からニューコメン (Newcomen または Newcomb) を経て、最後はワット (Watt) に至るあいだに、蒸気機関は人間の仕事をする能力を増大させ、巨大な違いを生み出した。

蒸気機関の前、何か、実質的なことをするためには牽引用動物 (draft animals) が必要であった。

採炭は危険をともない、小規模であった。鉱山の排水用ポンプを動かすのに利用された蒸気機関は、石炭採掘を現実的にした。最終的にかなり十分に採炭できるようになり、それが逆に蒸気機関の基本的な燃料となった。これは燃料化の科学技術革新が他の科学技術革新を可能にし、それが逆に最初の科学技術革新に影響を与える例である。

私たちが歴史の研究で学ぶことの一つは、そこには上昇直線はなく、それは常にジグザグであることである。

蒸気機関は確かに一歩前進であった。けれども、それが最終的な形となり、動く蒸気機関車 (locomotives) や蒸気汽船 (steamboats) の目標に達し、運輸を永遠に変えるためには 100 年以上の歳月を要した。それがまた経済と国家を変えた。