ポツダム宣言受諾発表66年に当たって

中西 治

本日、2011年8月15日は1945年8月15日に日本がポツダム宣言受諾を発表し、第二次大戦で敗北してから66年になる。今年はまた、1911年の辛亥革命の発端となった「武昌起義」から100年、1931年の9.18事変勃発から80年になる。

その今年、2011年9月10−11日に武漢大学で学術研討会「九一八事変と中日関係」が開催される。この会に私は参加し、「9.18事変へのソ連・コミンテルンの対応と日中関係」について報告する。この報告原稿が今朝できあがった。私はこの報告の最後で次のように述べている。

9.18事変が私たちに与える最大の教訓は戦争を阻止するためには各国人民が団結し、他国人民と連帯しなければならないことである。

第一に戦争を起こした日本の人民が戦争反対で団結しなければならなかった。しかし、日本国民は明治以降の日清戦争・日露戦争・第一次大戦などの勝ち戦で、戦争とは儲かるものであると考えるようになっていた。日本国民の多くが1929年の世界的経済恐慌からの出口を戦争に求めた。だから、軍部は中国東北「満州」で戦争を起こすことができた。戦争に反対したのは共産主義者をはじめとするごく一部の人であった。多くの社会民主主義者は日本国民の感情に迎合し、戦争に賛成した。

第二に戦争を押しつけられた中国の人民も一致団結して戦争に反対しなければならなかった。1924年の第1回中国国民党全国大会では第一次国共合作が成立し、国民党員と共産党員は協力して行動した。1927年の蒋介石の反共クーデターによって国共合作は潰れた。中国人民が分裂しているなか、日本は1927年の第一次山東出兵、1928年の第二次山東出兵に続いて、1931年に9.18事変、1937年に廬溝橋事件を起こし、中国との全面戦争に突入した。

第三に人民が団結すれば、戦争に勝利することができる。1937年10月に第二次国共合作が成立した。1945年、中国は日本に勝利した。

第四に戦争を阻止するためには各国人民が戦争反対で団結するとともに、同じく戦争に反対する他国人民と連帯しなければならない。戦争を阻止するためには交戦国双方の人民が反対しなければならない。戦争は一方の意志だけで始められるからである。

第二次大戦後、アジアでは朝鮮戦争やヴェトナム戦争があったが、日本と中国との間に戦争はなかった。それは日中両国の人民がともに毅然として日中戦争に反対する立場に立っていたからである。いかなる国の指導者も、人民が望まない、人民が反対する戦争をおこなうことはできない。

私はこの機会に改めて日中関係の過去と現在の経験に学び、末永い日中両国人民の平和と友好、繁栄と幸福、文化と学術の交流拡大・発展のために努力したいと願っている。

今回の武漢大学学術研討会「九一八事変と中日関係」が新しい日中関係100年の出発点となることを期待している。

2011年8月15日正午