設立趣旨書

20世紀は科学技術が飛躍的に発展し、大量生産と大量消費の社会をつくりだし、人間の生活を物質的にも精神的にも豊かにしました。しかし他方では、20 世紀は「戦争と革命の世紀」と言われるように、この世紀には大量破壊と大量虐殺が行われ、人類は大きな犠牲を払いました。

「21世紀を人道主義と平和の世紀に」という多くの人々の願いにもかかわらず、2001年9月11日に米国で民間旅客機による建物の爆破事件が起こり、 多数の犠牲者が出ました。米英両国はこれに対してアフガニスタンを攻撃し、ここでも多くの犠牲者が出ています。人間は再び大きな過ちを犯しています。

1945年に第二次大戦が終わったとき、人々は戦争の惨禍を目の前にして、どのような困難があろうとも、どのように時間がかかろうとも、紛争問題は戦争 によってではなく、話し合いによって平和的に解決しなければならないとの教訓を学びとりました。これが国際連合憲章と日本国憲法を生み出したのです。

ところが、いま暴力に対して暴力で対抗するという悪の循環が始まっています。これを止めないと、人類は再び世界的な大戦争に突き進むことになります。戦争は国家による最大の暴力行為です。

さらに、人間が生活の利便を求め、自然を破壊し、有害な物質をまき散らした結果、地球の環境が悪化し、地球上の生命体の存在そのものが危機に瀕しています。戦争は国家による最大の自然破壊です。

人間は今こそ宇宙から地球を見直し、地球に住む人間を見直すべきです。そして、どのようにすれば、この地球上で人間が豊かに、幸せに、平和に生活できるのかを考え直すべきです。

現在、地球上には60億の人間が住んでいると言われています。この60億の一人ひとりにそれぞれの生活があり、文化があり、歴史があります。この60億 の人間が仲良く平和に暮らすためには、なによりもまず、お互いによく知りあい、理解しあい、お互いの生活、文化、歴史を尊重しあわなくてはなりません。

私たちの研究所は、地球を宇宙全体の中で位置づけるとともに、地球社会を自然と人間の共生の場として多面的に研究し、その成果を全世界の人々と分かち合いたいと考えています。国際的な文化学術交流を促進し、積極的に平和のための提言もしたいと願っています。

私たちは幸せを求め、平和を願う人々の輪を広げることが、迂遠なようではあるが、もっとも確実な平和確立への道であると考えています。

私たちは人間の幸福と平和をめざして、特定非営利活動法人 地球宇宙平和研究所を設立します。

2001年12月15日